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KENYA HARA GRAPHIC DESIGN EXHIBITION 原研哉展
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KENYA HARA
GRAPHIC DESIGN EXHIBITION
原研哉展

HIROSHIMA APPEALS 2017 キノコ図

キノコ雲を下から見上げる図である。日本の、広島の人々の、まさに頭上で、人類史上最悪の奸智の結晶が炸裂した。その瞬間に眼を凝らそうと思った。ポスターには移ろう現実や心情を永遠に静止させる力がある。ポスター表現としての「HIROSHIMA APPEALS」は、静止画であるところに意義がある。まさに祈りを制作しているのだ。原爆で亡くなった方々のことを考えると、あらゆる表現は無力だが、頭上で核兵器が炸裂した街があるという事実に、意識の照準を合わせてみることが、祈りに通じるのではないかと思った。「抑止力」と称されつつ、地球を幾重にも破壊できる量の核兵器が準備されている現実を考えると、絶望的な気持ちになる。人類は自分たちが考えているほどには賢くはない。「わたし」や「国」や「信条」といったものを優先するために、自分たちが生きる母胎すらも破壊しかねない人類は悲しいほど愚かだ。生の連繋を本能的に尊重しつつ生きているように見える他の生物たちよりも、はるかに先の短い存在なのかもしれない。リアルなイラストは、30年来の付き合いになる水谷嘉孝との共同制作である。僕が原画を描き、それをそのまま、水谷の技術で精緻に仕上げていく。自分の頭の中にあるイメージを精密に可視化していくためにお願いしているコラボレーションである。原画はキノコの傘を丸ごと描いたが、最後にトリミングをした。もう一歩、爆発の中に踏み込んでみた。

<原研哉>



会期 | 2017年7月24日(月)~8月20日(日)
場所 | 1F オリエンタルデザインギャラリー
時間 | 10:30~19:30(最終日は17:00まで)/入場無料

「ヒロシマ・アピールズ」ポスター完成記念基調講演会のご案内

日時 | 2017年7月24日(月) 18:30~19:30 <受付終了しました>
会場 | 3Fチャペル
出演 | 原研哉
定員 | 80名(参加無料・要申込・先着順)
*講演会終了後、1Fロビーにてレセプションパーティーがございます

ご予約・お問い合わせ
Tel.082-240-9463(直) 受付時間 11:00~19:00




関連展示:ヒロシマ平和ポスター展 PIECES FOR PEACE 2017

2017年7月26日(水)~8月4日(金)
会場 | 旧日本銀行 広島支店
主催 |(公社)日本グラフィックデザイナー協会 広島地区、(公財)ヒロシマ平和創造基金、(一財)広島国際文化財団

原 研哉
原 研哉 Kenya Hara
ARTIST PROFILE

1958年岡山県生まれ。「もの」のデザインと同様に「こと」のデザインを重視して活動中。 2000年に「RE-DESIGN─日常の21世紀」という展覧会を制作し、何気ない日常の文脈の中にこそ驚 くべきデザインの資源があることを提示した。2002年に無印良品のアドバイザリーボードのメンバーとなり、以後アートディレクションを展開。 2004年には「HAPTIC─五感の覚醒」と題する展覧会を制作、人間の感覚の中に大きなデザインの資源が眠っていることを示した。長野オリンピックの開・閉会式プログラムや、2005年愛知万博の公式ポスターを制作するなど日本の文化に深く根ざした仕事も多い。2007年、2009年にはパリ・ミラノ・東京で「TOKYO FIBER ─ SENSEWARE展」を、2008–2009年には「JAPAN CAR展」をパリとロンド ンの科学博物館で開催、2013年・2016年には「HOUSE VISION」を東京で開催するなど産業の潜在 力を展覧会を通して可視化していく仕事に注力している。 2011–2012年には北京を皮切りに「DESIGNING DESIGN 原研哉 中国展」を巡回。2015年より外 務省「JAPAN HOUSE」総合プロデューサーに就任、ロンドン、ロス、サンパウロの三拠点の活動を 見据えている。著書「デザインのデザイン」や「白」はアジア各国語版をはじめ多言語に翻訳されている。日本デザインセンター代表取締役社長。武蔵野美術大学教授。日本グラフィックデザイナー協会副会長。